2023年12月、脳幹アプローチ指導者養成講座のことを知り、これは事業所を立ち上げる時に絶対に有効だと判断した。
子ども達のために、近道で、最短で良くなる実感の持てる指導をしたいと思った。
豊田に白羽の矢を立て、指導者の資格を取得するよう研修を受けてもらった。
半年間の研修で身につけたテクニックを、PONOで発揮する。
これは半年で終わりではなく、日々の観察と分析、研修に参加、と発達支援は延々と続く。

脳幹アプローチってなに?

全ての人に共通している「発達」を7つの階層に分け、さらに36項目で観察することで課題の根本原因となる発達の抜けを特定する。
子どもたちの発達ニーズを正確に捉え、支援の優先順位順にアプローチを実践することで、課題を解決へと導く。

1.原始反射で中枢神経を育て、神経回路を作り、課題を解決するための身体(脳や神経)作りを目指す
2.社会の中で、自分を正しく発揮するために、身体をコントロールできる頭脳を作る

原始反射ってなに?

胎児が生き残り、成長するために子宮内から現れる反射的(自動的)な動き
哺乳反射(探索反射、吸啜反射、嚥下反射)、モロー反射、把握反射、緊張性頸反射、バビンスキー反射、自動歩行などが挙げられ、これらの反射は、新生児の神経系が未熟な状態であることを示し、生後数ヶ月から徐々に消失していきます。

原始反射は、脳幹によってコントロールされている。1つの反射が出現→発達→統合(卒業)してまた次に必要な反射が出現するといったようにドミノ倒しのように順番に連続的に現れる。反射を統合(卒業)して中枢神経が発達すると、より高次の脳(大脳)によりその動きが抑制される。

発達障害(神経発達症)と言われる子ども達は、この原始反射が何らかの理由で残存している。
原始反射の残存は中枢神経(脳)が育ってないと言える。

中枢神経

脳と脊髄から成り立ち、全身に指令を送る神経系統の中心の働きをする。考えたことを身体に指示を出したり、身体が寝ている状態でも問題が起きないように処理をしてくれたりするところ。脳からの指示は脊髄を通ってから身体の末端へ流れるので、中枢神経が育っていないと、身体は動けなくなる。身体は中心から外側へ発達するため、中枢神経が発達のカギとなる。

脳の構造

脳は、中枢神経と同様に、中心から外側へ発達する。
 (1→2→3)

1:脳幹=反射(身体)…原始反射
2:大脳辺縁系=反応
…イヤイヤ期(感情の快or不快)
3:大脳皮質=対応…思考が働くようになる

(脳幹アプローチ指導者養成講座
「DAY1 7つの構造化と二大反射」
5ページ下段図より引用)

子どもへの支援

脳の①②③への刺激を与えるために、
とにかく、運動遊びで身体を動かす。

脳幹で支援する = 動ける身体づくり

子どもが成功体験するまでの過程・身体の構造

① 骨・神経:中枢神経が育つ

② 筋肉・脂肪・皮膚:感覚統合する

③ 動き:身体をスムーズに動かせる

④ スキル:社会でひとりで生きるためのスキルを身につける(自立・社会参加)

脳幹アプローチの目的

1人ひとりの身体の動かし方を観察し、どこに課題(弱さ)があるのかを見つけ、
その課題に似た状況を運動遊びの中で作り、疑似体験をする。

具体的にはどんなことをするの?

下に書いたことは、ご家庭でもできることばかりです。
やって損をすることはひとつもないので、一日ひとつでもいいからやってみて!

<中枢神経を育てるために・・・背骨への刺激>
背中のマッサージ(スパイナルウォーク)
たまご(背骨にアプローチ)
ゴキブリ
仰向けでゆらゆら
だるま
バランスボール
プールスティック
シーツブランコ
ドーナツスライド
背中でボール運び
仰向けでロープ渡り

・すぐに怒る子には
 風船パンチする遊び
 しっぽとり

・つま先で歩く子には
 タオルウォーク(バスタオルの端に乗ってもらい、大人が引っ張るバランス遊び)

ここにはほんの一部しか紹介できないけれど、PONOでは一人ひとりの観察に基づいて、お子さんに相応しい運動遊びをしています。
発達は少しずつ、目に見えないほど。しかも楽しくないと発達しない!何か月か経って、「あ!できるようになっている」くらいのものです。お子さんを変えたければ、大人が変わるしかない。これもポイントです。